計画性のないクーポンは止めるべき|エステやネイルサロン、美容室の経営戦略

2017年7月24日 経営戦略


 

クーポンを配布しているネイルサロンやエステサロン、美容室をよく見かけます。独立開業時の告知、集客などクーポンを配布する理由はそれぞれあるかと思いますが、そのクーポン配布から次の戦略といったことは何か考えていますか?今回は、そのクーポン配布について考えていきたいと思います。
 

ただむやみやたらに『あのアイディアは良いかも!』とか『競合がやっているから…』と思って何の計画性もなくクーポン配布を真似すると思わぬ罠にはまり、ただ単に損(売上DOWN)してしまいます。もしクーポン配布を行うなら、きちんと戦略を立て計画性を持たなくては意味がありません。
 

ネイルサロンやエステサロン、美容室がおこなっているクーポンとして多いのが、
 

■共通事項

・店舗開業記念
・WEBクーポンで●●%割引
・お友達紹介で●●%割引
・店販商品●●%割引
 

■ネイルサロン

・初回オフ無料
・初回ストーン10個無料
・限定フレンチ●●%割引
 

■エステサロン

・初回コース半額
・初回部分脱毛初回無料
・リンパマッサージ●●%割引
 

■美容室

・初回カット●●%割引
・初回炭酸水洗浄無料
・スタイリスト指名半額
 

などといったものがあるかと思います。もちろんこちらに挙げたもの以外にもたくさんあると思いますがキリがないので、この程度にしておきます。
 

殆どのネイルサロンやエステサロン、美容室でクーポン配布をしておりますが、これが仮に戦略性のないクーポン配布となれば、ただの値下げでしかならないため、その分の利益が吹っ飛んでしまうことになります。
 

確かに初回限定や店舗の開業時などであれば、『この価格なら試しに行こうかな』といった考えを持つターゲットへのアプローチになります。ただ同時に、それ以外の時には、通常の常連客にも同様の値引きになるものも多く、単純に客数を増やしていかなければならないといったジレンマや売上がマイナスになる恐れもあります。詳細は、当ページ内のサロンの単価戦略をご覧ください。

 

大手バーガーチェーンでのクーポン裏側

 

大手バーガーチェーンのMナルドは、モバイルクーポン配布の代名詞的存在です。きっとこちらを見ている皆さんも一度は使用経験があるはずです。
 

ここで、疑問が沸きます…『単価の低い外食で値引きしまくって損はないのか?』と行ったことです。これはMナルドがきちんとクーポン配布の戦略を立てながら行っているので、その分きちんと回収が出来ています。
 

では、どのような戦略が立てられているのでしょうか?
 

各クーポンは最初は皆同じものが配布されますが、使用頻度やどんなクーポンを使用したかといったお客さんの消費内容を把握する【顧客データ】の収集をおこない、そのビッグデータをさらなるクーポンや商品開発に活かしています。このビッグデータを集める工夫としてクーポンを発行しています。
 

お客さんは、それぞれ商品によって払っても良い価格というを設定し、その価格は十人十色です。Bマック単品を600円でも食したいといったお客さんがいれば、その半額の300円が妥当だと思っているお客さんもいます。もしくはハンバーガーとチーズバーガーを合わせた計算して、230円という人もいるかもしれません。
 

こうした年齢や地域、よく頼むメニュー、クーポン使用頻度などからある程度のグループに分けられ、そのグループごとに異なったクーポンを配布されます。電車で隣り合った人、交差点ですれ違った人も含め、みな同じだと思っていたクーポンは、実は各グループごとに割引額が異なった価格差別、メニュー内容が違うクーポンとして手元に届きます。
 

実際にMナルドでは、地域やフランチャイズ店によってクーポン価格やサービス内容を変えたりして、より多くの人が来店してもらう仕組みをつくっているのです。

 

クーポン配布でステップづくり

 

前述のMナルドのように、データを集めるためのクーポン配布はマーケティング境地からも非常に有効的です。これはサプライチェーンといった小売販売業だけではなく、サービス業で稼働率を高める手段としても使うこともできます。
 

とわいえ、Mナルドのように大掛かりにビッグデータを収集といったことはできないことは目に見えています。このことから来店したお客さんのできる限りのデータ収集を行い、その内容を基に次の来店に繋げるステップづくりを行いましょう。
 

最初に安くサービスを受けさせるのだから、こと細かいアンケートをお客さんから取るべきです。むしろアンケートに答えていただけないならそのサービスは受けられないといった文言をつけても良いくらいです。
 

クーポン配布は、その時点で利益を減らす内容となるので金額的にはマイナスになりますが、そこで得た情報をこれからどうのように活かすかでその後の利益は、雪だるま式に増えていく可能性を秘めています。
 

このようなことから、クーポン配布を実施するなら、最初から計画性を持ち、必ずお客さんから得たデータを有効活用といった一連の流れを必ず構築しましょう。もし構築できずにクーポンを垂れ流すのであれば、そのクーポン配布は今すぐ止めるべきです。
 

クーポン配布で売上が中々上がらないといったサロン様は、弊社にてコンサルティングを受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせいただければと思います。

 

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