スタッフから信頼を失わないために|エステやネイルサロン、美容室の経営戦略

2017年5月18日 経営戦略


 

ネイルサロンやエステサロン、美容室等の美容系サロンの規模に関わらず、その店舗を運営するにあたりスタイリストやアシスタントといったスタッフを上手く回す(コントロール)ためには、相互の信頼が不可欠です。
 

スタッフからの信頼を得るためには、日に日に1歩ずつ間合いを詰めて関係を築き上げていきますが、その信頼を失うのは瓦礫が崩れるがごとく、一瞬です。
 

サロンを独立開業され、少しずつ売上げもあがり始めて、スタッフを増やしたり、また多店舗展開の計画をしている最中にスタッフの造反といったことがないよう、また信頼を築き上げてきた時間と労力を無駄にしないためにも、ある1つのことを注意すれば、クライシスを向かえる機会を減らすことができるので、意識してみていただければと思います。
 

では、何を注意すれば良いのか?
 

それは、自分(オーナーまたは指導者)のできないことをスタッフに対して叱らないことです。
 

人には理性があるため、矛盾が発生すると不快な思いが発生し、その矛盾が生じたものを嫌います。どちらが合っているのか間違っているのかを理解できなくなることから、『本当に信じても良いのか?』といった感情から、今まで信頼してきた【思い】が減少してきます。
 

このような経験はないですか?
 

例えば、仲の良い友達と映画の試写会を観に行くことにします。友人Aから友人Bに対し『絶対に遅刻しないでね。試写会始まっちゃうから』と何度も念押しの言葉。しかし実際は、待ち合わせ時間になっても念押しした方の友人Aが30分の遅刻する始末。このような状況であれば、友人Bのイライラは高まり『もう友人Aを信じない』と思ってしまいます。
 

自分が言っていることと、それを行っていることが真逆ですと、イライラする心は何倍にも膨れ上がり、今まで信頼してきた【思い】は思いっきり減少します。
 

つまり、自分自身が全く出来ていないことは棚に上げ、そのことについて相手をりつけるといった行為は、叱って改善する効果とは正反対に、叱るたびにスタッフからの信頼が失われていきます。
 

スタッフが、『自分(オーナーまたは指導者)に出来てないことなんて知るわけがない』と思いがちですが、子は親の背中を見て育つという感じのごとく、スタッフは普段の言動で、【知るわけがない】と思っているウィークポイントをきちんと感じ取ってしまっています。さらに女性だらけの職場になると、陰口として即広がる特徴があります。
 

そこでよくありがちな、自分自身が全く出来ていないことは棚に上げ、そのことについて相手をってしまうフレーズを
ピックアップしてみました。ご参考まで。
 
 

棚上げフレーズ

 

出勤する時間がギリギリに出社する人が、『出勤は15分前!遅刻するな!』
   
スタッフへの挨拶返しをしない人が、『お客様に挨拶しろ!』
   
やったらやりっぱなしで片付けをしない人が、『整理整頓!キチンと片付けろ!』
   
リピーターを取り込めない人が、『どうしてお客様が付かない(離れる)んだ!』
   
計算に弱い人が、『ポイント換算や消費を間違えるな!』

 
 

このページを塞ぎたくなるような内容だったかもしれませんが、これが現実です。そしてこの現実から逃げてはいけません。逃げてしまっては、ネイルサロンやエステサロン、美容室等の美容系サロンの運営に支障をきたしますことから、きちんと向き合い考えていきましょう。
 

このような中で、まずは考えなければならないのは、自問自答です。
 

できないことはなんだろう?
   
弱いところはなんだろう?

 
 

このように自分自身に問いかけると、『これは叱ることはできないかな』と気づかれるはずです。特に、よくありがちなのは「時間」に関することです。女性は特に多いです。まずは、自分自身がしっかりと時間を守ってから、叱るようにしないと聞く耳も持ってくれません。
 

では、自分(オーナーまたは指導者)が出来ていないからそれをスタッフにも許す。このようなことですと内容の改善は行われず、放置することになり、サロン内は荒んでいき、組織が崩壊してしまう可能性があります。
 

実際は、自分自身の行動を正すことが一番ですが、ただそれが中々難しかったり出来難い場合、ある2つの言葉で乗り切れることができる場合があります。
 

1つ目は、『自分もあまり出来ていないけど…』と自分自身がそのことを出来ていないことを認めながら、そして自分んも一緒に行っていくといった意思を見せることによって、出来てない人から言われたという矛盾を回避できます。
 

2つ目は、『お客様が◯◯〇になって困ってしまう』と何故その内容を改善すべきなのかを他者(ここではお客様)に置き換えて説明すること。例えば出社時間の場合、『朝のお客様が急に少し早く来店される場合があることから、余裕をもって15分前に出社しよう』といった感じです。
 

この2つ言葉で、信頼は失われずにスタッフは改善の方向へ進んでいくと思います。スタッフとの関係性を良くするため、信頼性を高めるため、上記のことに意識を持つと人材マネジメントがしやすくなるはずです。
 

人材のマネジメントやそれに伴う集客が上手くいかないといったサロン様は、弊社にてコンサルティングを受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせいただければと思います。

 

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